顧客からの反論への対処方法

Creative Cloudでは、これまでとは違う新しい方法でソフトウェアを購入・管理することになります。そのため、懸念を抱いているお客様もいるはずです。以下に紹介するのは、よくある懸念事項とその対応方法です。これを参考にして、お客様のCreative Cloudメンバーシップグループ版への移行をサポートしてください。

 

Creative Cloudグループ版の懸念事項に回答し、解決策を提示します。

 

セキュリティとコントロール

 

顧客の懸念事項

 

ソリューション

「個人のデータをクラウドに保存したくありません」

「クラウドは当社に向いていません」

1TBのクラウドストレージの使用は任意です。Creative Cloudグループ版ではシステム管理機能を利用できるので、データのプライバシーやネットワークの制限(ファイアウォール)、組織のポリシーを管理することができます。企業ネットワーク上のユーザーがストレージなどのサービスにアクセスできないようブロックすることもできます。

 

「ユーザーにソフトウェアをインストールさせられません」

「アップデートの管理が必要です」

Creative Cloud Packagerを使用すれば、すべてのCreative Cloudデスクトップアプリケーションを組織全体に一元的に展開できるので、Creative Cloudアプリケーションのインストール状況を常にコントロールできます。アップデートも一元的に管理できます。

一元的に展開することで、全員が確実に同じバージョンのソフトウェアを利用できるため、サポートコストを削減できます。

お客様への資料:
Creative Cloud Packagerサポートページ

 

「Photoshopをブラウザーで起動すると、ネットワーク帯域幅の使用量が増えすぎます」

「アップデートのたびに全員がダウンロードしなくてはなりません」

Creative Cloudアプリケーションは、ブラウザー内やクライアント上ではなく、コンピューター上で実行されます。IT管理者がCreative Cloudからアプリケーションを一度だけダウンロードして組織全体に一元的に展開することも、ユーザー自身によるダウンロードとインストールを許可することも可能です。インストール後、アプリケーションはローカルで実行されます。アップデートについても、Creative Cloud Packagerを利用して必要に応じて一元的に管理やインストールを行ったり、ユーザー自身によるインストールを許可したりすることができます。


一元的に展開することで、多くのユーザーが同じものを同時にダウンロードすることがなくなるため、ネットワークの混雑を回避できます。また、チームの要件に応じてCreative Cloudパッケージをカスタマイズすることもできます。

 

 

「必要としているのは、ブラウザー内ではなくデスクトップ上で実行するソフトウェアです」

「アプリケーションを使用するには、インターネットに常に接続している必要があります」

Creative Cloudという名前ではありますが、CCアプリケーションはデスクトップ上で実行され、これまでと同じように使用できます。サービスのなかにはオンライントレーニングやストレージなどWebベースのものもありますが、主要なデスクトップアプリケーションは今まで同様、デスクトップ上で実行されます。

このため、インターネットへの接続が必要となるのは、ソフトウェアをインストールするとき、およびクラウドストレージなど、Creative Cloudのサービスを使用するときだけです。ライセンスの有効状況を確認するためにインターネット接続が必要な場面では、Creative Cloudがその旨の警告を発します。

 

 

「クラウドアプリケーションやデータストレージは、セキュリティに不安があります」

Creative Cloudアプリはクラウドからダウンロードされますが、ローカルで実行してパフォーマンスを最適化します。

アプリはローカルハードドライブにインストールされ、デスクトップ版と同様に動作します。

ユーザーに機密情報を別の場所で保管するよう指示できます。

1TBのストレージの使用は任意です。

 

 

「ユーザーごとにメンバーシップを追跡管理する時間はありません」

Creative Cloudグループ版は、従来のソフトウェアよりも追跡管理が簡単です。Creative Cloudグループ版ではAdmin Consoleを使用して、購入したシート数を追跡し、そのシートをユーザーに割り当てることができます。あるユーザーが退職した場合には、そのユーザーが使っていたシートを別のユーザーに割り当てることも可能です。これは従来のソフトウェアではできません。通常版のシートと単体サブスクリプションのシートをあわせてAdmin Consoleで管理することもでき、どちらの種類のシートでもチームの必要に応じて追加することができます。シートを初回購入後に追加購入した場合、追加分のシートは残りの期間に応じて料金計算され、初回購入分のシートと同じタイミングで更新することになります。

お客様への資料:
Admin Consoleの使用方法

価格と購入

 

顧客の懸念事項

 

ソリューション

「Creative Cloudを長期間使うと、購入するより高くつくことになります」

通常ライセンス版は時間が経っても機能はそのままですが、Creative Cloudメンバーシップでは常に、新しいバージョンや新機能が開発されるとすぐに利用できます。アドビの最新技術を利用できなければ、そのための費用もかかることになります。

Creative Cloudメンバーシップの場合は、アップグレードやアップデートの費用はかかりません。最新機能の提供が開始されれば、すぐに利用することができます。今までのように1~2年のアップグレードサイクルで新機能がバンドルされるのを待つ必要はありません。

「使用するだけでなく、自社で所有したいのです」

現在お持ちのCreative Suiteの永続ライセンス製品は、期間に制限なく今後もご利用いただくことができます。ただ、Creative Cloudなら、メンバーシップを購入するとCreative Cloud製品の最新版を入手できるうえ、継続的に提供されるアップデートも開発されるとすぐに利用可能であることにもご留意ください。永続ライセンス製品が最後にアップデートされたのは2012年4月ですが、Creative Cloudには継続的な価値があります。

「Creative Cloudグループ版よりも、アドビストアでCreative Cloud個人版を購入したほうがコストを抑えられるのでは?」

アドビストアで提供しているのは個人を対象とした個人版であって、ボリュームライセンスのお客様向けではありません。

  • 個人単位で加入する個人版メンバーシップとは異なり、Creative Cloudグループ版メンバーシップは、組織単位で加入し維持します。
  • グループ版メンバーシップでは、サブスクリプションの管理と使用の制御を行うためのAdmin Consoleが提供されます。

「チームメンバーのうち数人がアドビ製品を1つ使っているだけなので、Creative Cloudグループ版ほど総合的なものは必要ありません」

Creative Cloudグループ版には、通常版と単体サブスクリプションの2つのプランを用意しています。通常版は、Creative Cloudグループ版のすべてのツールとサービスを利用できます。単体サブスクリプションは、選択した1つのCCデスクトップアプリケーションと限定されたサービスを低価格で利用できます。通常版および単体サブスクリプションのシートを1つのライセンスでまとめて管理できるので、各チームメンバーが必要なソフトウェアとサービスに確実にアクセスできます。

「Creative Cloudのツールを全部は使わないと思います」

Creative Cloudのすべてのツールを、すべてのユーザーが毎日使用するとはアドビも考えていません。本当に使用するツールを簡単に選んで使えるように、Creative Cloudではすべてのツールが利用可能になっているのです。そのため、ユーザーが新しいスキルを身に付けたり、新しいメディアへ制作の幅を広げたりといったことも、ソフトウェアを追加購入するコストをかけずに行うことができます。

「購入プログラムでCreative Suiteを購入したときにボリュームディスカウントが適用されました」

Creative Cloudグループ版を10~49ライセンスご購入された場合、ディスカウントレベル2が適用されます。50~99ライセンスご購入された場合、ディスカウントレベル3が適用され、100ライセンス以上ご購入された場合、ディスカウントレベル4が適用されます。3年契約を選択いただくと、さらにお得なディスカウントレベルが適用されます。

 

「当社はすべての製品をボリューム購入プログラムで購入して管理しています」

Creative Cloudグループ版は、アドビ購入プログラムで利用できます。アドビのVIP(バリューインセンティブプラン)に無料で加入すれば、Admin Consoleを利用できるようになり、このコンソールを使ってCreative Cloudのシートを追加、管理できます。メンバーシップの購入や更新は、月々ではなく年に一度、PO(注文書)を発行して行います。その年の間にシートを追加購入する場合、追加分の料金は残りの期間に応じて計算され、更新日は契約応当日となります。つまり、1年のうちどの時点でシートを追加しても、すべてのシートの契約応当日は同じ日となり、同じタイミングで更新することができます。  

 

Creative Suite の切り替え

 

顧客の懸念事項

 

ソリューション

「今はまだCreative SuiteからCreative Cloudに移行する段階ではありません」

Creative Cloudへの移行は時期尚早だとしても、以下の理由から、まずは数人分のメンバーシップだけでも始めてみることをお勧めします。

  • 最新ソフトウェアの事前評価用として導入すれば、その後の組織導入を円滑に行えます。
  • アドビのVIPプログラムでメンバーシップに加入しておけば、予算を持つ部門から依頼があった場合に、すばやくシートを追加できます。

 

「CS7の発売を待っているので、Creative Cloudを購入するつもりはありません」

Creative Suiteの新バージョンが今後リリースされる予定はありません。CS7発売の計画もありません。今後の製品アップデートや最新テクノロジーは、Creative Cloudメンバー限定で提供されることになっています。PhotoshopやIllustratorなど、これまでCSアプリケーションと呼ばれていたクリエイティブツールの最新バージョンを入手するには、Creative Cloudに加入してCCアプリケーションを使用する必要があります。CCアプリケーションでは数多くの新機能がリリースされており、今後も定期的に新機能が追加されていきます。Creative Suiteについては、2012年4月のリリースが最後のバージョンとなります。

コラボレーションとサービス

 

顧客の懸念事項

 

ソリューション

「Creative Cloudメンバーではないクライアントとファイルを共有できなくなると困ります」

Creative Cloudの優れている点は、ブラウザーさえあれば誰とでも簡単にファイルを共有できることです。またCreative Cloudでは、ブラウザー1つで作品ファイルを参照してコメントを追加でき、ほかのツールは一切必要ありません。これほど便利なファイル共有は、ほかのサービスでは見られません。

 

「Creative Cloudメンバーシップの解約後は、すべてのファイルが使えなくなるのでは?」

Creative Cloudグループ版で作成したファイルはデスクトップに保存できます。Creative Cloudメンバーシップを解約しても、お使いのコンピューターに保存されているファイルには引き続きアクセスできます。

 

「Creative Cloudでは、ファイルを自分のコンピューターではなくクラウドに保存しなければならないのでは?」

作成したファイルは、Creative Cloudと同期するよう設定しない限り、自分のコンピューター上に保存されます。